ミラー指数とは?
SiCウェハでは、 [0001] や (111) といった表記(ミラー指数)をよく見かけます。
これらは 「ミラー指数」 と呼ばれ、結晶の方向や面の向きを表しています。
SiCウェハにおいて、ミラー指数という記号や数字の意味を理解することは重要です。
インゴットの結晶方位や、インゴットからウェハを切り出す方向なども、基本的にはこのミラー指数で表記されます。
少し分かりにくく、最初につまずきやすいポイントですが、この記事ではミラー指数の基本をやさしく解説します。
記号の違い
- [ ]:角かっこ → 方向=どちらに進むか
- ( ):丸かっこ → 面=どちらを向いている面か
記号の中が同じ数字でも意味は異なります。

数字の見方
括弧の中の数字の意味を見ていきます。
ミラー指数では、あらかじめ決められた基準方向を使って、
方向や面の向きを数字で表します。
まずは、イメージしやすい立方体の結晶を使って説明します。
立方晶の場合、x・y・z の3方向で表します。
仮に、
・x=縦
・y=横
・z=高さ とします。
[111] は、
・縦方向に1
・横方向に1
・高さ方向に1
つまり、3方向すべてに進む
「ナナメ方向」を表しています。

SiCで使う4方向の基準
では、SiCに当てはめてみるとどうでしょうか。
SiCでは、
先に記述した立方体のような基準ではなく、
結晶構造に合わせた「六角形ベース」の基準を使います。
そのため、縦・横・高さの3方向の基準ではなく、
120°ずつ離れた3つの横方向(a1・a2・a3)
+
高さ方向(c軸)
の、4方向を基準として表現します。

まとめ
ミラー指数は、
決められた記号と数字を用いて、結晶の方向や面の向きを表す 表記方法です。
SiCウェハでは、結晶方位やウェハ切り出し方向など、さまざまな場面で使用されています。
最初は少し難しく感じますが、「結晶の向きを表すための記号」として考えると理解しやすくなります。
ミラー指数の意味を理解することで、SiCに関する図面や仕様も、より理解しやすくなります。
次回予告
次の記事では、六方晶やミラー指数を理解した方に向けて、「[0001]・c軸・オフ角の違い」について解説します。
今さら聞けない、けれど知っておきたい。
そんな方は、ぜひ次回の記事もご覧ください。


