SiCウエハのSi面・C面の違いとは?
Siウェハと異なり、SiCウェハには表裏があり、それぞれ「Si面」「C面」と呼び分けられています。
「切った断面は同じじゃないの?」 と疑問に思いますよね。
この記事では、SiCウエハのSi面・C面の違いや、結晶方位との関係、その違いが重要とされる理由について、初心者向けにやさしく解説します。
Si面・C面とは?
SiCは、Si(シリコン)原子とC(カーボン)原子が、 決まった規則に従って積み重なった結晶構造 を持っています。
分かりやすい例えとして、ロールケーキと、その中に入っているイチゴで説明します。
ロールケーキを真ん中で切ると、どちらの断面にも同じようにイチゴは見えますが、
片側は奥に向かってイチゴが広がる向き、 もう片側は奥に向かってイチゴがすぼまる向きになっています。
つまり、見えていない内部構造の向きが逆になっているのです。

SiC結晶もこれに近く、 同じ結晶から切り出された面であっても、Si面とC面では表面に現れる原子の並び方が異なります。
その結果、SiCウエハの表面状態や特性にも違いが生じます。
Si面・C面は、SiCウエハの結晶面を表す重要な考え方のひとつです。
一般的に、
・(0001)側をSi面
・(000-1)側をC面 と呼びます。
これらはSiCウエハの結晶面を表すミラー指数であり、結晶方位を理解する上で重要な指標です。

「ミラー指数」のおさらいはこちらから
〇SiCウェハのミラー指数「[0001]」とは?【今さら聞けない基礎解説】
ここで重要なポイントは、
インゴットのどちら側から切り出したか ではありません。
切り出す前のインゴットにおいて、
その面が+c軸側を向いていればSi面、-c軸側を向いていればC面 となります。

Si面とC面で何が違う?
では、Si面とC面の違いは実際にどのような影響を与えるのでしょうか。
Si面とC面では、
表面状態だけでなく、その後の加工のしやすさや、結晶を成長させる際の特性にも違いがあります。
現在のSiCウエハでは、こうした理由からSi面が広く利用されています。
まとめ
- Si面 → +c軸側の面
- C面 → -c軸側の面
同じSiCウェハでも、どちらの面を表面として扱うかによって、表面特性が変化します。
見た目は似ていても、Si面とC面では結晶構造や結晶方位に由来する違いがあるため、用途や加工方法にも違いが生じます。
SiCウエハや4H-SiC基板を扱ううえで、Si面・C面の理解は欠かせない基礎知識のひとつです。


