オゾン水(オゾンガス)とは何か――その正体と特徴をご存じでしょうか。
近年、半導体分野をはじめ、さまざまな現場で活用が広がっています。
本記事では、オゾン水の基本から、その特徴や使われる理由について、わかりやすく解説します。
オゾンとは?
オゾンは、元素記号では O₃ と表されます。
その表記の通り、酸素原子(O)が3つ結びついた分子で、非常に高い酸化力を持っています。
この「酸化する力」によって、有機物や金属汚染、微粒子などを分解・除去できるのが大きな特徴です。
このオゾン(O₃)が
気体の状態のものを「オゾンガス」、
純水に溶かしたものを「オゾン水」 と呼びます。

※オゾンガスは、オゾン(O₃)が気体として存在している状態です。
※オゾン水は、水(H₂O)にオゾン(O₃)が溶けた状態であり、新たな化合物ではなく溶液として存在しています。
なぜオゾン水が使われるのか
オゾン水が注目されている理由は、大きく3つあります。
半導体分野においては、特に以下の点が重要なポイントとなります。
① コストを抑えやすい
従来の薬液は、SC1(アンモニア・過酸化水素)やSC2(塩酸・過酸化水素)などが使用されており、高価であるうえ、高温での取り扱いが必要でした。
一方でオゾン水は、純水とガスから生成できるため、薬剤コストを抑えることができます。

② 高い洗浄性能
オゾンは非常に強い酸化力を持ち、SiCやGaNといった酸化しにくい材料に対しても効果を発揮し、ウエハ表面に薄い酸化膜を形成しながら汚染物質を除去します。
さらに、希フッ酸などと組み合わせることで、この酸化膜とともに微粒子を効率よく取り除くことが可能であり、従来の薬液と同等、あるいはそれ以上の洗浄性能が期待できます。
③ 環境への負荷が少ない
オゾンは時間が経つと分解され、最終的には酸素へと戻ります。
そのため、排水処理の負担が少なく、環境面でもメリットがあります。

半導体分野以外での活用
実はこのオゾン水、半導体だけでなく、養殖や食品、医薬品など、幅広い分野で活用されています。
例えば、養殖分野では水質管理や病原菌対策、医薬品分野では設備の洗浄や衛生管理、食品分野では洗浄や殺菌などに利用されています。

このように、オゾン水は高い酸化力と分解後に酸素へ戻る特性を活かし、半導体、養殖、食品、医薬品など、多岐にわたる分野で応用できる技術です。
まとめ
オゾン水は、コスト・性能・環境のバランスに優れた洗浄手法として注目されています。
特にSiCなど次世代材料の普及に伴い、従来の薬液に代わる技術として、今後さらに導入が進んでいくと考えられます。
また、用途によって最適な濃度や生成方法が異なるため、導入にあたっては適切な設計が重要です。
より詳しくオゾン水生成機器について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
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