パワー半導体の製造で品質を向上させるために重要なプロセスが欠陥解析です。
ウエハの検査を行い、異常を検出して原因を特定することで、品質や歩留まりの向上を図れます。
本記事ではパワー半導体ウエハの欠陥解析について、検査の仕組みや方法を詳しく解説します。
パワー半導体ウエハの欠陥解析とは?
パワー半導体の製造に用いるウエハの異常を検出して原因を特定するプロセスが欠陥解析です。
ここでは、欠陥解析の基本的な点を詳しく説明します。
<h3>ウエハの欠陥を検出し原因を特定するのが欠陥解析</h3>
パワー半導体の製造工程で生じるウエハの異常を検出して原因を明らかにするのが欠陥解析です。
パワー半導体を製造するには、ウエハにさまざまな加工を施して回路を形成しなければいけません。
ウエハに異物の付着やキズ、クラックなどがあるとパワー半導体は正常に機能しなくなります。
欠陥解析をすればウエハ上にある異物やキズなどの特定が可能です。
欠陥解析では、ウエハの品質に影響を与える原因を特定するだけではなく、品質管理や製造プロセスの改善にまで取り組みます。
ウエハの品質を安定させるための重要な工程が欠陥解析です。
パワー半導体ウエハの欠陥解析には効率性が求められる
パワー半導体ウエハの欠陥解析を進める上で重要な要素は効率性です。
安定した品質を維持しながら効率的な生産を進める必要があります。
生産数が増加すると欠陥解析に時間がかかるため、いかにして欠陥解析を効率的に進めるのかは重要な課題です。
パワー半導体の需要は高まっており、今後も市場成長率が拡大していくと予測されています。
ウエハはサイズが小さいため、生産枚数は現在よりも増えていく見込みです。
ウエハ検査の効率性を高めるためのさまざまな工夫が必要になります。
パワー半導体ウエハの検査方法
パワー半導体ウエハを検査する方法は大きく分けると以下の2種類があります。
- 外観検査
- 電気特性検査
ウエハの外観を主に目視でチェックして異常を見つけ出すのが外観検査です。
電気特性検査では、電気特性を測定して異常の有無を検出します。
以下では、パワー半導体ウエハの欠陥を検出する検査方法について詳しく解説します。
外観検査
外観検査とはウエハの表面を観察して異物の付着やキズなどがないか検出する検査方式です。
外観検査の主な検査方法を以下にまとめました。
- 電子顕微鏡によるパターンサイズ検査
- マクロ検査
- ミクロ検査
- オーバーレイ検査
パワー半導体の製造プロセスごとに検査をするのは膨大な時間がかかります。
検査にかけられる時間は限られているため、ウエハの一部分の検査や抜き取り検査などが実施されているのが現状です。
目視検査や抜き取り検査では検査の時間や精度に問題が生じるため、全数自動検査への移行が進んでいます。
電気特性検査
電気特性検査とは、外観だけでは分からない異常を見つけるための検査です。
電気信号を入力して出力された信号の値を正常な場合と比較して異常を判定します。
電気特性検査によって電気特性の不良の有無を調べることが可能です。
電気特性検査はテスタを使用して行われ、装置を用いれば自動検査も行えます。
電気特性検査はウエハへ回路パターンを転写した後で実施され、パッケージングの段階で行う場合もあります。
電気特性に異常があると期待通りの性能を発揮できないため、電気特性検査は重要です。
検査装置により効率的な欠陥解析が可能
ウエハの欠陥の検知方法として従来用いられてきたのは目視検査で、効率性と精度が課題とされていました。
効率的なウエハの検査を実現するためにさまざまな検査装置が開発されており、今後はウエハの検査工程の自動化が進められていくでしょう。
検査装置により人の目以上の感度でウエハを検査して、画像情報を処理することで欠陥の検出が可能です。
ウエハ検査装置によって、高精度で欠陥を検出し、速やかに原因を特定できるようになります。
パワー半導体ウエハの欠陥を解決する方法
パワー半導体ウエハに欠陥があると品質低下につながり、不良品が流出するリスクがあります。
以下では、パワー半導体ウエハの欠陥に関する課題を解決する方法を3つ紹介します。
高性能な検査装置を利用する
高性能な検査装置を導入するのは、異常を検出する精度を高めるのに効果的です。
高精度な検査を行えれば、不良品が市場に流出するのを防げます。
半導体の検査装置はさまざまなメーカー・製品があり、性能や機能の差は大きいです。
検査装置を選ぶ際の基準として以下の2点は重要になります。
- スループット:単位時間あたりの処理能力
- 解像度:高ければ微細な異常を検出できる
ただし、高性能な検査投資ほど価格が高くなる点には注意しましょう。
予算とコスト、必要な性能のバランスを考えて検査装置を選定します。
検査結果を解析して問題のある工程を見つけ出す
パワー半導体ウエハの検査を行って結果を解析すれば、問題のある工程を見つけ出せます。
ウエハに欠陥が生じている原因を特定して改善することで、欠陥の発生を防げるでしょう。
たとえば、製造室内でコンタミが発生したことで不純物が混入するケースは少なくありません。
コンタミが発生している場合は、製造室内の管理体制に問題がないかチェックする必要があります。
欠陥の原因を取り除くことができれば、パワー半導体ウエハの品質を安定させられるでしょう。
質の高いパワー半導体ウエハの仕入れルートを開拓する
パワー半導体ウエハを仕入れルートは、ウエハの品質に大きく影響します。
信頼できるウエハの仕入れルートを開拓できれば、安定して高品質なウエハを活用できます。
仕入れルートの開拓では、ウエハの仕様や品質保証体制、サンプルのチェックなどが重要です。
低価格で高品質なウエハを購入できる仕入れルートが望ましいです。
金沢機工ではパワー半導体の製造に活用できる高品質のSiCウエハを販売しています。
SiCウエハの詳細は金沢機工までお問い合わせください。
パワー半導体ウエハの購入のことは金沢機工へお問い合わせを!
パワー半導体の品質に大きく影響するため、ウエハの欠陥を見つけ出せるかどうかは大きな課題です。
欠陥解析を行えば、ウエハの欠陥を検出して原因を特定できるため、欠陥品や不良品を減らせます。
低品質のウエハを購入すると欠陥が発生しやすいため、信頼できる仕入れルートの確保は大事です。
金沢機工では高品質なSiCウエハの販売を取り扱っています。
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