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これだけは知っておきたい!廃棄物が環境に与える影響とは?

2021.12.1

SDGs

日常生活から排出される「一般廃棄物」や、事業活動を通して排出される「産業廃棄物」は、処理方法によっては二酸化炭素やダイオキシンなどを発生させるため、近年では非常に問題視されています。

 

また、不法投棄による土壌汚染や、水質汚染などの環境への悪影響も顕著です。

 

このため、廃棄物が環境にどのような悪影響を及ぼして、私たちの生活にどのような影響が出ているのかを知ることは非常に重要です。

 

したがって、今回の記事では廃棄物が環境に与える影響について、分かりやすく解説しています。

 

なお、この記事を読んで知ることが出来る内容は以下です。

 

 

この記事のまとめ

・廃棄物が環境に与える影響について

・大気汚染、土壌汚染、水質汚染について

・廃棄物が環境に与えてきた歴史

・業における廃棄物リサイクルの取組事例を3社紹介

 

 

 

 

廃棄物が環境に与える影響について

 

大気汚染

廃棄物が環境に与える悪影響は、大きく分けて3つあります。廃棄物が環境に与える影響を理解することで、廃棄物を減らす意識をもつことが出来るので、しっかりと確認するようにしましょう。

 

 

 

大気汚染について

 

 

大気汚染は、大気中の微粒子や有害な気体成分が増加する事により、人の健康や環境に悪影響を与えることを指します。この大気汚染を起こすものは沢山ありますが、有名なのはダイオキシン類です。

 

ちなみに、ダイオキシン類の排出状況は、正確には明らかになってはいませんが、ごみ焼却炉からの排出が総排出量の8~9割を占めていると言われています。

 

では、ダイオキシン類はどういった悪影響を与えるのでしょうか?

 

ダイオキシン類は非常に毒性が強く、生殖や成長面の問題を引き起こす可能性もあるうえに、免疫システムやホルモンに障害をもたらし、発がん性もある非常に厄介な代物です。

 

主に物が燃焼(加熱でも)することで発生し、大気中に放出され、野山、田畑に拡散、または土壌や海の底泥に蓄積し、魚介類や動植物、人間が接種してしまうことが非常に問題視されています。

 

 

 

土壌汚染について

 

 

土壌汚染とは、人体に有害とされる物質が土に浸透し蓄積された状態のことで、廃棄物によって引き起こされる環境問題のひとつです。

 

有害物質を含む廃棄物が不適切に土の中に埋められることで、周囲の土が汚染され、土壌汚染に繋がります。

 

ちなみに、土壌汚染の原因となる有害物質は、大気汚染などと違い移動しづらく、長期的にその場に留まることが多いです。そのため、一度土壌汚染が起きてしまうと、たとえ根本の原因を取り除いても長くその影響が続いてしまうことになります。

 

 

 

水質汚染について

 

 

廃棄物によって引き起こされる環境問題のひとつとして水質汚染も挙げられます。廃棄物から出る鉛やダイオキシン類によって、地下水などが汚染されるケースがあるためです。

 

実際、香川県の豊島で不法投棄された廃棄物から、 鉛やダイオキシン類などの有害物質が地下水に流れ込み、 約46mのうち87%が有害廃棄物の判定基準を超えていた事例もあります。

 

 

 

廃棄物が環境に影響を与えてきた歴史

 

ゴミ

日本は、時代の移り変わりとともに経済成長を遂げ、それに伴い排出された廃棄物が環境にさまざまな悪影響を与えてきました。

 

ここでは、廃棄物が環境に与えてきた歴史について年代別に解説していきます。

歴史の繰り返しにならないように、各企業が注意することが重要です。

 

 

 

戦後〜1945年~1950年代〜 

 

 

戦後の日本では、経済発展や都市部への人口集中が起こりました。それに伴い、都市ごみが急激に増え、廃棄物が河川や海洋へ捨てられたのです。

この野積みが行われていた影響により、ハエや蚊の大量発生・伝染病の拡大等の公衆衛生の問題が発生しました。

 

これらの問題の抜本的解決を図るため、1954年に「清掃法」が制定されて、主に以下の3つが定められています。

 

  • ・市町村がごみの収集・処分を行う仕組み
  • ・国と都道府県が財政的・技術的援助を行うこと
  • ・住民に対しても市町村が行う収集・処分への協力義務を課すこと

出典:e-Gov

 

この清掃法によって廃棄物が河川や海などに廃棄されることが減少し、問題は大幅に改善されています。

 

 

 

高度成長期〜1960年代~1970年代〜   

 

 

高度成長期は経済の成長に伴う所得の増加、家電の急速な普及、コンビニやスーパーの登場などによる販売方式・消費行動の変化などの影響を受け、大量生産・大量消費型の経済構造が進展し、都市ごみは更に急速に増加・多様化したことにより、ごみの処理の問題が発生しました。

 

しかも、活発な生産活動に伴って事業所や工場などから排出される各種廃棄物、製造工程中に排出する合成樹脂くず・汚泥・廃油類等の一部は適切な処理がされないまま廃棄されるという問題も発生し、環境に多大な悪影響を与えています。

 

実際、廃棄物が適切な処理をされなかったために、工場などから排出される有機水銀、カドミウム等の有害廃棄物が、水俣病やイタイイタイ病などの公害が発生しました。

 

この対応策として清掃法が改正。また、公害対策基本法、水質汚濁防止法、大気汚染防止法など、国民の健康を保全する目的で生活環境を保全するための法律が制定されました。

 

この時代から国は廃棄物の問題について、重要視するようになっていきます。

 

 

 

バブル期〜1980年代~1990年代前半〜 

 

 

バブル景気による消費増大や生産活動のさらなる拡大により、廃棄物排出量が増加し続けたうえに、大型化した家電製品など適正処理が困難な廃棄物や容器包装の使用拡大により、廃棄物の種類がより一層多様化し、廃棄物の処理問題は拡大していきます。

 

この廃棄物急増の影響を受け、ごみの最終処分場の不足と逼迫を引き起こし、結果として香川県豊島で発生したような産業廃棄物不法投棄問題大規模不法投棄事案の発生に繋がりました。

 

対応策として、1991年の廃棄物処理法改正において、廃棄物の排出抑制と分別・再生(再資源化)が法律の目的に加えられています。

 

 

 

バブル崩壊〜1990年代~2000年代〜

 

 

1990年代~2000年代は廃棄物の発生量が依然として増加しているという課題や、それに伴う最終処分場の不足や逼迫の問題を抜本的に解決するために、施策の方向性がごみの排出量そのものの抑制へと移行した時代です。

 

2000年には、大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済システムから脱却し、ごみの排出量を抑制するために3R(発生抑制(Reduce)、再使用(Reuse)、再生利用(Recycle))の取り組みと廃棄物の適正処分が確保される循環型社会の構築を推進するために、「循環型社会形成推進基本法」が制定されました。

 

また、資源生産性(入口)、循環利用率(循環)、最終処分量(出口)の数値目標を明確に掲げたことにより、循環型社会の構築が本格的に進展していき、リサイクルなどが進んでいくようになっていきます。

 

上記のような考えが現在のSDGsの取り組みにつながっています。

 

なお、SDGsについては以下の記事に詳しく解説しているので、気になる方は参考にしてみてください。

 

SDGsとはどのような取組か?SDGsの意味や取組内容についてわかりやすく解説

 

 

 

企業における廃棄物リサイクルの取組事例

 

環境

ここまで、廃棄物が環境に与える影響や、廃棄物が環境に与えてきた歴史について解説してきました。

 

では、現在企業ではどのような廃棄物に対する取り組みを進めているのでしょうか?

 

ここでは、以下の3社の取組事例を紹介していきます。

 

・㈱ニトリの取組事例〜ペットボトルを使用したランドセルを開発〜

・アサヒ飲料㈱の取組事例〜茶粕を飼料にリサイクル〜

・金沢機工㈱の事例〜炭化装置使用による食品残渣リサイクル〜

 

 

 

㈱ニトリの取組事例〜ペットボトルを使用したランドセルを開発〜 

 

 

㈱ニトリの取組みはペットボトルを使用したランドセルを開発して販売しています。

 

このニトリオリジナルランドセルは、素材メーカーの帝人と共同開発を行い、生地にペットボトルを原料にしたリサイクル繊維を使用した環境に配慮したランドセルです。

 

このリサイクル繊維を使用することにより、石油を原料とする場合に比べてCO2排出量で47%、エネルギー消費量で33%の環境負荷低減効果がある上に、リサイクルの再利用にも繋がる商品になります。

 

出典:㈱ニトリ

 

 

アサヒ飲料㈱の取組事例〜茶粕を飼料にリサイクル〜   

 

 

アサヒ飲料㈱の取組みは茶粕を飼料にリサイクルです。

 

富士山工場では、「十六茶」の原料の茶粕を、富士宮市内にある飼料会社の雪印種苗株式会社へ乳牛用の混合飼料(牧草やトウモロコシ、ビール粕に十六茶粕を加えたもの)として提供し、廃棄物を削減しています。

 

2016年には毎月33トンの「十六茶」粕の飼料化を進めており、全十六茶粕のうち約13%相当を飼料化することに成功しました。

 

現在はこの比率を高めるために、「十六茶」粕保管場所の拡張も視野に入れて、取組みを進めています。

 

出典:アサヒ飲料㈱

 

 

 

金沢機工㈱の事例〜炭化装置使用による食品残渣リサイクル〜

 

 

弊社の取組は炭化装置使用による食品残渣リサイクルの取組です。

 

具体的な取り組み内容は、弊社と㈱DMM Agri Innovationで事業提携による、ジビエ簡易加工処理施設と残渣炭化装置のセット販売を行いました。

 

この取り組みの最大のポイントは、食肉として利用された後の残渣を、炭化装置により炭化資源化することで、本来捨てられるはずのゴミを再利用し、環境に優しい処理を実現している点です。

 

なお、この取り組みで活用している炭化装置のメリットは以下になります。

 

・有機物を熱分解させる事で炭に出来る

・焼処理と異なり二酸化炭素の排出が少ない(処理物の容量が元の量の1/31/4程度減ります)

・炭化により発生した炭は燃料などの有機性の資源として再利用

・炭化収率が高い(灰の発生が低い)

 

出典:金沢機工

 

 

 

まとめ

 

ノート2

私たちの日常生活から排出される廃棄物が環境に与える影響について、正しく理解しておくことは非常に重要になります。影響を理解することで、廃棄物問題について正しく認識できるためです。

 

そのため、この記事では、廃棄物が環境に与える影響や歴史について解説してきました。

 

この記事で解説したポイントは以下です。

 

 

この記事で解説したポイント

・廃棄物が環境に与える影響は3点ある

・戦後はごみの増加による伝染病の拡大等の公衆衛生の問題が発生している

・高度成長期は有害廃棄物による水俣病やイタイイタイ病などの公害が発生している

・バブル期は廃棄物の種類がより一層多様化したことにより、廃棄物が急増し最終処分場が不足していた

・バブル崩壊後は施策の方向性がごみの排出量そのものの抑制へと移行している

・企業も廃棄物の問題に対して現在も取り組みを行なっている

 

 

この記事を参考に、廃棄物の問題について関心を持ってくれると幸いです。

 

 


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