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SiウエハとSiCウエハの違いを徹底解説

2023.07.20

半導体事業

半導体素材として従来用いられてきたSiウエハに取って代わる存在としてSiCウエハが登場しました。

 

SiCウエハには様々なメリットがあり、多くの産業で使用されることが期待されています。

 

では実際のところ、SiCウエハとはどのような特性のある素材なのか、気になる方は少なくないのではないでしょうか。

 

本記事ではSiCウエハとは何なのか、利用するメリットや特性、種類などについて紹介します。

 

本記事を読めば、SiCウエハについて理解を深められるでしょう。

 

SiC(シリコンカーバイド)ウエハとは

SiC(炭化ケイ素、シリコンカーバイド)ウエハは従来のシリコンウエハとは異なる特性を持った化合物半導体材料です。

 

SiCウエハとSiウエハ(ケイ素、シリコン)の違いや特性について紹介します。

 

SiウエハとSiCウエハの違い

SiCとは、ケイ素(シリコン、Si)と炭素(C)によって構成される化合物半導体です。

 

ウエハとは薄い板という意味であり、SiCウエハはSiCを薄い板状にした化合物半導体材料を指します。

 

従来のSiウエハは、主にケイ素(Si)のみで構成される材料です。

 

一方、SiCウエハはケイ素(Si)と炭素(C)で構成される化合物半導体材料と呼ばれます。

 

ケイ素と炭素を組み合わせたことで、Siなど従来の半導体にはない様々な特長が生まれました。

 

SiCウエハ

SiCウエハには以下のような特性があります。

  • 高温で安定する
  • 高耐圧にしやすい
  • 熱伝導率が高い

上記の特性があるため、SiCウエハは半導体材料として高い性能を持ちます。

 

従来のシリコンウエハの問題点を解決し、様々な問題を解消できる材料として注目されているのです。

 

SiCウエハを利用するメリット

SiCウエハを半導体材料として利用するメリットは以下の通りです。

  • 高温での動作
  • 高い電流搬送容量
  • 高い電圧容量

SiCウエハのメリットについて、それぞれ詳しく解説します。

 

高温での動作

SiCウエハは高温でも安定して動作するのが特徴です。

 

SiCウエハを使用したSiCパワーデバイスは、従来のシリコンベースのスイッチと比較して動作温度が非常に高くなります。

 

また、SiCウエハは熱伝導率が高いという特性があり、放熱特性に優れている点も特長です。

 

高温でも問題なく動作するため、冷却部品やヒートシンク材を使う必要がありません。

 

その結果として、車両サイズや重量、コストの削減につながります。

 

高い電流搬送容量

SiCウエハは高い電流搬送容量を有しています。

 

SiCウエハを使えば、従来のシリコンパワーコンポーネントと比較して最大で5倍もの電流密度を流すことが可能です。

 

SiCウエハを活用してチップ内の電力密度を高められれば、コンポーネントの総数を減らせます。

 

その結果として、インバーターのサイズやコストの低減につながるのが大きなメリットです。

 

高い電圧容量

SiCウエハは高い電圧容量を持つことが大きなメリットです。

 

電圧容量が高ければ、より高い電圧に耐えられます。

 

SiCウエハを利用したスイッチでは、従来のシリコンスイッチと比較して最大で10倍も高い電圧に耐えることが可能です。

 

SiCウエハを使えば必要なスイッチの数を減らし、コストダウンと小型化を実現できます。

 

SiCウエハの種類

SiCウエハには、4H-SiCウエハ、6H-SiCウエハ、3C-SiCウエハという3つの種類があります。

 

それぞれの特性と用途をまとめると以下の通りです。

 

特性

用途

4H-SiCウエハ

  • 低コスト
  • 優れた電子移動度
  • 高電界耐性
  • 自動車などのパワー半導体デバイス

6H-SiCウエハ

  • 高温環境下で安定して動作する
  • 高電界応用が求められる場面に適している
  • 自動車のエンジン制御
  • 高周波通信装置

3C-SiCウエハ

  • 熱伝導率が高い
  • 製造が難しい
  • 実用化が進んでいない

 

SiCウエハは結晶構造の違いにより上記のように種類分けできます。

実用化されているのはほとんどが4H-SiCウエハです。

 

4H-SiCウエハは優れた電子移動度と高電界耐性を有し、高温環境で安定して使用できます。

 

4H-SiCウエハは主に自動車などのパワー半導体デバイスとして利用されるケースが多いです

 

6H-SiCウエハは4H-SiCウエハと性質がよく似ています。

 

高温環境下で安定して動作し、高電界応用が求められる場面にも適しているのが特長です。

 

自動車のエンジン制御や高周波通信装置などに使用されます。

 

3C-SiCウエハは製造化が難しいため、あまり実用化は進んでいません。

 

高い熱伝導率を示すことが確認されており、大量生産が期待されているのが現状です。

 

日本では金沢機工株式会社がSiCウエハを取り扱っています。

 

高品質なSiCウエハを安価で提供していて、販売実績は豊富です。

 

下記のサイトから購入できますので、気になる方は確認してください。

SiCウエハ販売

SiCウエハの利用用途

SiCウエハは主に以下の産業で利用されています。

  • 電力エレクトロニクス
  • 自動車
  • 通信

半導体や電子デバイスを扱う産業でSiCウエハは重宝されています。

 

従来の半導体材料と比較して、高温耐性や耐圧性、電力密度が優れているからです。

 

自動車の電気駆動システムや電力変換装置、高周波通信システムなどで需要が高まっています。

 

SiCウエハの将来の展望

高い性能を誇るSiCウエハは需要が高まっており、将来性があります。

 

従来のシリコンウエハよりも高性能であり、様々な問題を解決できるからです。

 

SiCウエハを利用すれば、電気機械システムの高性能化や小型化、低コスト化を実現できます。

 

例えば、従来よりも低コストで高品質な新エネルギー車や太陽光発電システムを実現できるのです。

 

低炭素社会の実現に向けた研究開発が進められている中で、今後SiCウエハの価値がますます高まるでしょう。

 

SiCウエハなら金沢機工までご相談を

高温で安定して動作し、高い電圧にも耐えられるSiCウエハは将来性が高いです。

 

新エネルギー車や太陽光発電システムなどで利用されています。低

 

炭素社会を実現するための新素材として、SiCウエハは今後も需要が高まるでしょう。 

 

低価格でSiCウエハを提供しており、豊富なラインナップをそろえています。

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